俺の塩(oreno sio)。
弁当を忘れた奴らの頼みの綱。
金がない奴らの生命線。
それが、「俺の塩」。
美術室の右奥「UEKI部屋」、いつも大量のインスタントラーメンの買い置き(カップにはいっているものではなく袋に入っているものもの)、冷蔵庫にはチューブに入ったラード、七味、のり、これらが、俺の(UEKIの)塩を作る材料すべて、既製品の俺の塩にはないものが沢山はいった、初めての味。
昼休みになると、普段美術室にはこない連中も集まってきてたっけな、髪を脱色しすぎて海藻みたいな頭のあいつ、スチール缶を素手で潰すやつ、バイクに乗ればいつも一番速かったあいつ、俺の塩をUEKI不在で作れるあいつ、 だて眼鏡が誰よりも似合うやつ、クラスではちょっと浮いてるやつ、そいつらが一緒の部屋で飯食ってたな。
居心地が良かったあの部屋、空気感、タバコのにおい。
遠い高三の夏休み、俺とUEKI先生だけしか居ない美術室、2人だけのオモイデ、沸き立つ草のにおい、全開の窓、首を振る扇風機、むせ返る暑さのなかで食べた「俺の塩」。
今でも思い出す夏の味です。
正確なレシピは忘れてしまったので 、今度「不在で作れるあいつ」にきいておきます。
[ iwasaki ]
2007年12月20日 木曜日 カテゴリ:e-VOICE西高
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12月 22nd, 2007 0:12:52
塩味焼きそばが商品化される以前から十八番でした。老舗の塩ラーメン(袋)のスープ味をベースにした焼きそばです。
俺の塩が発売されると「なっ、時代は俺につい来るだろ」と言っていました。
12月 24th, 2007 20:24:10
その台詞に近いものを僕もきいた事があります、その話はまた今度書こうと思います。
砕いて、粉末スープをかけただけの状態で食べている時もあったみたいです。