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UEKING ROOM

本棚番外編

「ぞうのせなか」 

さく あきもとやすし

え あみなかいずる

自分の命が短いことを知っているぞうのおとうさんと、幼い息子のポッポのおはなし。幼年向け絵本。

ポッポは、おとうさんが夜中に出かけていくのを不思議に思い、こっそりと後を追いかけます。行ったことのない森・川・草原・洞穴へ、おとうさんの背中はどんどん遠ざかっていく。

「おとうさんは どこへ いっちゃうの?」

「てんごくに いくらしいけど、ほんとうのことは わからない。おとうさんも はじめてだからね。」

やがて、別れの日がやってきておとうさんは振り返ることなくまっすぐに森へ向かっていった。

 秋元康1956年生、放送作家・作詞家・脚本家・映画監督。2005年に産経新聞に小説「象の背中」を連載。リアルタイムで気にはなっていた。2007年秋に役所広司と今井美樹の主演で映画化。あまりにもベタなストーリーなので映画を見る気はしない。しかし、書店勤務をしていてこの「象の背中」現象には目を見張るものがあった。映画公開に前後して「象の背中」絵本とアニメDVDの発売・JULEPSの「旅立つ日」のヒット・14出版社で展開したコミック化・「ぞうのせなか」えほんetc.メディアミックス戦略というそうだが秋元康らしい仕掛けであっぱれである。一つの作品が世代を超えてヒットすることがなくなっているこの時代、各ニーズに合わせ制作した「象の背中」を同時多発するという表現の増殖方法だ。

わたしは親子の視線が投影されるせいで、この絵本に泣けてしまう。しかし小学生の次女の感動は薄かった。「よくあるよね、こういう話。表紙見るだけで分かっちゃうよ、ぞうが死んじゃう話だってこと。感動~って感じでもないけどなぁ。」ちょっと残念な感想だった。笑いのツボが違うように、感動のツボも違うわけだ。しばらくして「このマンガの話の方が超カンドーだから読んでよ~」やはりツボは違った。

僕は、娘に話しかけるように、このストーリーを書いた。という奥付けを読んで月命日にこの本を買った。

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