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UEKING ROOM

連載「ギターを抱いたUeking」 #2

#2 “Miss You” by Rolling Stones

 

 

 

 

 

 

「延々とソロを弾くなんて、もう古い!ユタカ!これからのギターはカッティングだぞ!」

ある日、植木さんが僕にこう言ったことがある。場所はもちろん、茅ヶ崎高校。

美術準備室こと、”Ueking Room”である。

“Ueking Room”には、黒いストラトが置いてあり、6弦は張ってなかった。

5弦を緩めて1音下げて、すべての弦を開放した状態で「ジャ~ン」と弾くと

Gの和音が出る。ローリング・ストーンズのキース・リチャーズでお馴染みの

通称「オープンG」チューニングというヤツである。

植木さんはこの「オープンG」がいかに便利か、を熱く語ってくれた。

実際、このチューニングは実に便利で、二つのコードの握り方さえ出来れば、

相当数の和音が出せる。また、ボトルネック奏法なども出来る。

しかも、レギュラー・チューニングの状態でギターを弾くよりも、両手の自由がきくので、

「カッコつけながらギターを弾ける!」(笑)

ギターを習いたての僕にとっても、これはとっつきやすかった。

僕は最初ビートルズに夢中だったんだけど、植木さんの影響でストーンズも

好きになった。”Ueking Room”ではしょっちゅうストーンズが流れていた

からだ。またそこに集ってくる先生方や先輩たちも皆ストーンズが大好きだった。

当時植木さんが同僚の先生方と結成したバンドもストーンズのカバーが

結構あった。”Miss you”や”Start Me Up”、”Jumping Jack Flash“などを

演奏していたようなのだが、残念ながら僕はそのライブを実際に観ることが

出来なかった。が、リハーサルをよく学校でやっていたので少しだけ聴いた

ように記憶している。そんな環境だったので、僕がストーンズ・ファンになるのも

ごく自然な成り行きだった。

一学年上の先輩たちのための「卒業記念ライブ」に何故か僕も刈り出され、

ストーンズのカバーを数曲演奏した。この演奏を植木さんは喜んでくれた。

のちに一緒にバンドを結成する同級生の友人もこの時の演奏を観て

「これなら、イケる!」と思ったそうだ。僕は益々ストーンズに、そして

ロックバンドにのめり込んで行った。植木さんとストーンズが、僕に自信を

与えてくれたのである。

この卒業ライヴのあと、3年生になった僕らを残し、植木さんは横浜日野高校に転任して

しまうのだが、僕は同級生らとストーンズやキンクス、ステッペンウルフなどのカバーを

演奏する新たなバンドを結成した。そして3月の終わり、藤沢で行った僕たちの卒業ライヴに

なんと植木さんが客席にジャック・ダニエルを片手に現れ、そのボトルをラッパ呑みしつつ、

僕らの演奏に激を飛ばしてくれたのだ。

多分他のバンドの女の子たちに招待されて観に来てくれたのかもしれないけど、ホント嬉しかったなあ。

そんな訳で、僕はまたしてもロックンロールに魅了されて行った訳だ・・。

(茅ヶ崎高校OB 鈴木ユタカ)

"連載「ギターを抱いたUeking」 #2"に6 件のコメントがあります

  1. コメント from Flower:

    私もUEKING ROOMでストーンズを覚えました。
    オープン・チューニングが「カッコつけながら弾ける!」とはウエキさんらしい・・・。

    当時のストーンズはいろいろな事情から日本に入国することができず、触れてはいけない人々、みんなが乗っちゃいけない車だった。
    念願叶った初来日時には苦労して手に入れたチケットを握りしめて、5日間東京ドームに通いました。
    ファンたちが集まった会場周辺にはジャックダニエルの空き瓶がゴロゴロ転がっていたり、めずらしい臭いのタバコ(!?)が漂っていたり、なかなか凄まじかった。

    ウエキさんも居たのかな。

  2. コメント from suzuki:

    Flowerさん>
    僕、ストーンズの初来日は行けなかったんですよ。
    その後は何回か行きましたが。
    植木さんは行ったんだろうか?
    僕も知りません。あゆみさん、実際はどうだったん
    でしょうか?一緒に行かれたとか?

  3. コメント from ayumi:

    お待ちかねの連載第2弾がアップされました!

    わたしは、ウエキの音楽趣向は吉田拓郎が原点ということしか分かりません。
    ユタカ君の知るウエキは、わたしの知らないウエキなのでロックンロールのイメージはあまりないのです。

    ウエキが教員バンドで藤沢の『JJ』に出演していた頃、わたしは卒業生の『湘南スリラー劇場』さんにゲストボーカルとして出演させてもらったことがありました。
    その頃のウエキは、キースリチャードになりたい人なのかなというスタイルで、目の縁にアイラインをひいて(最近でいうとデスノートのLみたいに不健康そうなイメージ)いました。うつむき加減にサイドギターを弾いていたという印象です。

    ステージのバックに展示してあったパネルの絵がめっちゃカッコよかったので、演奏よりも感動したことを覚えています。

    ストーンズといえば、うちにコンサートツアー記念のTシャツがあります。何故か、ちいぼうがお気に入りでパジャマとして愛用しています。
    「THE NORAMERICAN TOUR 1989」となっているので誰かのお土産だと思います。
    結婚した年だから、お祝いにいただいたのかしら?

  4. コメント from Flower:

    “THE NORTHAMERICAN TOUR 1989″(星条旗の☆がベロマークになっている)は日本初公演の時にも販売されたモノです。
    実は私も持っている。ちいぼうが着ているのを見て「お揃!」と内心思った。

    『湘南スリラー劇場』はポスターがカッコ良かった!
    もう一度みたい方はWORKS&VOICEをどうぞ。

    駒さんの新連載、楽しみです。

  5. コメント from suzuki:

    「湘南スリラー劇場」伝説のバンドですね。
    ウエキさんが「特別授業」として、湘南スリラー劇場のライブを視聴覚室で我々生徒に見せてくれたことがあったのを思い出しました。今からして思えば自分の授業で、ものすごい画期的なことをやってたんですね。

    他にもウエキさんは、自分の美術の授業で
    「こいつのギター、ものすごいから
    ちょっと皆で聴いてくれよ」と言って、
    同じクラスのエディ・ヴァン・ヘイレンばりにギター
    が弾ける男の子(飯田くん)を紹介して、彼が
    その場で5分くらいギターを弾いたことがあった。
    彼のギターはホント上手だったんだけど、
    それを自分の授業に登場させるウエキさんも
    すごいわ・・。

    美術も音楽も「ART」として捉えて、良いものは
    良い。それを生徒にも教えて、分かち合っていこう、という思いがあったのかもしれませんね。

  6. トラックバック from discussaoの日記:

    [音楽]湘南スリラー劇場『水少年』

    「湘南スリラー劇場」という名も無いバンドの曲。湘南スリラー劇場についてはUEKING ROOM » 連載「ギターを抱いたUeking」 #2この程度のインフォメーションしかない。 しかしなんだろう…

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